【保存版】BigQueryの料金体系を徹底解説:オンデマンド vs エディション課金の違いとは?
1. はじめに:BigQueryの料金プランは2種類ある
Google BigQueryには、大きく分けて以下の2つの料金プランが用意されています:
- オンデマンド課金モデル(従量制)
- BigQuery エディション課金モデル(スロット制)
どちらのプランを選ぶかは、分析の頻度や規模、予算管理の柔軟性などによって決まります。
2. オンデマンド料金モデル(従量課金)
オンデマンド課金はBigQueryのデフォルト料金モデルで、クエリ実行ごとに読み込まれたデータ量(TiB単位)に対して課金されます。
- 料金: $6.25 / TiB(スキャンデータ量に対して)
- 特徴: 少量かつ不定期な利用に最適。スロット予約や契約不要。
- 用途: アドホック分析、PoC、小規模チームの分析におすすめ
3. BigQuery Editions(スロット課金)の仕組み
BigQuery Editionsは、クエリ処理時に使用されたスロット(仮想CPUリソース)に対して時間単位で課金されるプランです。
スロットには「ベースライン(固定予約)」と「オートスケーリング(自動割当)」の2つの運用スタイルがあります。
▶ オートスケーリングのみの場合
ベースラインを予約せず、クエリ実行時のみスロットを自動で割り当てる方式です。未使用時はコストがかからず、アドホック分析に向いています。

▶ ベースラインスロットのみの場合
スロットをあらかじめ予約しておくことで、利用の有無に関わらず一定のパフォーマンスが保証され、予算管理がしやすくなります。長期契約により割引も適用されます。

4. スロット単価とエディションごとの比較
エディション | 通常単価 | 1年コミット | 3年コミット |
---|---|---|---|
Standard | $0.051 / スロット時 | – | – |
Enterprise | $0.0765 | $0.0612 | $0.0459 |
Enterprise Plus | $0.1275 | $0.102 | $0.0765 |
※コミットメント(1年・3年)を行うことで、大幅なディスカウントが可能です。
5. エディション別の用途比較
エディション | 主な特徴 | 用途例 |
---|---|---|
Standard | 基本的な分析機能、低コスト | スタートアップ、小規模分析、PoC |
Enterprise | SLA保証、マルチリージョン対応 | 中規模以上の分析業務、データチーム活用 |
Enterprise Plus | 高可用性、クロスリージョンDR対応 | 金融・製造などのミッションクリティカルな用途 |
6. ストレージ料金
項目 | 単価(月額) | 備考 |
---|---|---|
アクティブ論理ストレージ | $0.023 / GiB | 毎月10GiB無料 |
ロングターム論理ストレージ | $0.016 / GiB | 90日間更新なしで適用 |
アクティブ物理ストレージ | $0.052 / GiB | 毎月10GiB無料 |
ロングターム物理ストレージ | $0.026 / GiB | 毎月10GiB無料 |
メタデータストレージ | $0.052 / GiB | 毎月10GiB無料 |
7. まとめ:どの料金モデルを選ぶべきか?
利用スタイル | 推奨プラン |
---|---|
分析頻度が少ない・不定期 | オンデマンド課金(従量制) |
中〜大規模の継続的な分析 | Enterprise Edition 以上 |
柔軟なスケールと予算管理が必要 | スロットベース+最大予約設定 |
ミッションクリティカルな分析環境 | Enterprise Plus |